カタン…


(キタ─────!!!)


微かな物音に反応したソージは、頭まで上掛けを引っ被り、布団の上で丸くなった。

まじで来たよ。
バっカじゃねェの?

いやいや、バカじゃねェよ。
誘ったの、俺だし。

ポチャン… カラカラ…

ザバァ…

どーしよ、会いたい。

はぁぁ? ダメだっつーの。

寝たフリしろ、寝たフリ。
いっそ、ガチで寝ろ。

ポチャン… カラカラ…

ザバァァァ…

会いたい人がすぐソコにいて、寝れるワケねェだろ、クソが。

じゃ、アレだ。
永眠しろ。

今すぐしろ。

ポチャン… カラカラ…

ザバァァァァァ…








(…
『ザバァ』多すぎじゃね?)


とりあえず、葛藤は置いときマシテ。

上掛けからヒョコっと顔を出したソージは、青白い月明かりを漏らす障子を見つめた。