執事に愛されお嬢様





「ねぇ、雪菜ってさ。拓也さんと
付き合ってんの?」


「あ、私それ思った!!気になるよね!」



「え?!…え…えと、分かんない…」



「「えぇ…?!」」





今は昼休み。


相変わらず肌寒いけど天気が
いいから、私たちは屋上で昼食。



お弁当に入っている玉子焼きを
つついて、私に聞いてきた皐月。

由香もその事に興味ありげで。





(付き合ってる…か…。)





正直、私も気になってたんだよね。

お互い両思いだけど…


けど、付き合おうとも言われてないし。


キスしたりするけど、私とたっくんの
関係って恋人関係なのか…
よく分かんないんだよなぁ…。





「雪菜は拓也さんとキスした?」


「え?!…し、したけど…」


「「恋人じゃん!!」」






私とたっくんの関係を興味深々に
聞いてくる2人はキスする私たちを
恋人だって言い張る。



けど、やっぱり、付き合おうって
これからの自分達の関係を決めるような
言葉を貰わないと…イマイチ実感
わかないんだよね…。


どうしたものか…。







「分かんないんだったらさ、
直接聞いちゃえば?」



「あー。それいいね。聞いてみなよ。」






いい案だと言いたげな2人の眼差し。


もし、これで付き合ってないとか
言われたら、それこそ何かね…。



でも、聞かないよりマシか。





「そう…だね…!!!」



「そのいきだ!雪菜!!」



「ファイト!!」






応援してくれる2人が心強い。

2人が傍にいてくれてるって
思えば、全然大丈夫!!





(よし!!聞くぞ…!!)












***






放課後。

私たちは、寄り道して帰ることになった。




3人で、お揃いのストラップを買って
スクールバッグに付けたり。


美味しいカフェに入ってお茶したり。


プリクラ取ったりしてとにかく
3人で思いきり遊んだ。




気づいたら、空はオレンジ色
がかっていて。




「そろそろ帰る?」


「そだね。」


「うん。帰ろっか。」








自販機で買った温かいココアを
3人で飲みながら、帰っていると、



突然、皐月が歩みを止めた。





「どうしたの?皐月?」


「もう、皐月いきなり止まんないでよ。」





喋りかける私たちを無視して
皐月はずっと横を見ている。


その皐月の顔は少し
驚いた顔をしていた。





「皐月…?」





心配で声をかけると、皐月は、
「ね、ねぇ…あれって…」と
皐月が見ていた横を指差した。








「あれって…拓也さん…だよね?」









(え?たっくん…?何で…?)





指差した方向をたどるように、
横を向くと、そこにはたっくんと…






「な、んで…、鈴さん…が。」





十字路を右に曲がった所に
車が1台止まっていて。

その近くに、たっくんと鈴さんはいた。



何か話してるみたい…。






胸がチクチクと傷み出す。




「雪菜…鈴さんって…?」




聞いてくる由香に言葉を
返す気力がなく、私はずっと
下をうつ向いていた。



ここから、早く走って逃げたかった。

けど、足が動かなくて…。



前を向けば、2人がいる。



絶対…前を向いちゃダメ…!!



心に厳しく言い聞かせながら
つぶる目に、握る拳に力が入る。





すると、







「「えっ…?!」」




2人の小さく驚いた声。




咄嗟に前を向くと、




「な、に…?…これ…。」





たっくんが…。




私の大好きなたっくんが…!!!!




「す…ず…さん…」




鈴さんと…。