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朝食を15分以内に食べ終えた私たちは、
今、通学路を歩いている。
人とすれ違うたんびに、2度見かガン見
してくる。
やはり、たっくんは女性にすっごーく
見られてて、…ちょっと妬いた。
私たちは手を繋いでいるから、
すれ違う女性は、私を上から下まで
舐めるように見て、最後に繋いでる
手に視線がいく。
1人だけで歩いてる女性ならまだ
いいんだけど、2人でいる女性たちと
すれ違うのはイヤだな…。
だって…、
(あ。ほら…また…。)
「きゃははっ♪だよねっ!!…ねぇ
あの男の人かっこ良くない?」
「え?…ほんとだ…!!」
「隣にいんのって彼女かな?」
「そうじゃない?手繋いでるし。
…え、てか可愛いけど背ちっさ。」
「きゃはっ。マジだ。」
あぁいう風に、私の事背小さい
とか言うから…。
コンプレックスなのに…。
すると、ずっと我慢していたようで、
たっくんが、
「さっきから聞いてりゃ、あいつら
もそうだけど、何なんだよ。ったく。
本人がいる前で言うとか、マジで
性格わりぃな。あぁ言うの俺ダメだ。
大丈夫か?雪菜。気にすんな。」
「うん…。」
たっくんには、女性たちの
話し声ちゃんと聞こえてたんだ…。
たっくんが私を安心させてくれよう
としてるのが、すごく嬉しい。
でも、コンプレックスを
言われるのはグサッとくるな…。
せっかくのデート見たいな気分を
味わえる、最高に楽しい登校になる
と思ったのにな…。
そんな事を考えながら、浮かない
顔をしていると、たっくんに
耳元で何か囁かれた。
「…雪菜…大好き…」
そう聞こえた。
(もう、たっくんズルすぎ…。)
これで、ドキドキしないはずが
ないのに。絶対わざとだ…。
でも、これで機嫌直っちゃった。
つくづく自分は単純だなと思う。
きっと、たっくんは、私の機嫌を
直そうと思ってやったんだろうな…。
「私も大好き…。」
たっくんにしか聞こえないような声で
言ったら、たっくんは私の頭を
ポムポム優しく撫でてくれた。



