食卓へ行くと、食事は
私の分だけ並べられていた。


近くにいたメイドさんに聞いてみると
ママとパパは2人で旅行中とのこと。
私は、気を失ってたから、この事を
知らなくても無理ないと言われた。



(1人で食事ってやだな…)




1人で食べることへ抵抗
はあったものの、寂しく
私は、食事をとった。









***



お風呂に入っていると
ふとたっくんが明日
誕生日だったことを私は、思い出した。



(明日、たっくんの誕生日だ…。)




誕生日何だと思い出した時には
私の頭は誕生日プレゼントの事で
頭がいっぱいだった。


お風呂からあがった後も
私は、ずっとプレゼント
の事を考えていた。





部屋にはいると、風呂上がりの
たっくんの姿が。



「た、たた、たっくん…!!
上の服ちゃんと着て…!!」



「あぁ。雪菜、どこ行ったかと思った。
体の方は大丈夫か?」





私の事を1番に心配してくれる
事にキュンキュンしつつも、今は
上の服を着てないたっくんを
どうにかしなければ…!!




「うん!!もう大丈夫だから!!
それよりっ…上の服着てよ…っ!!」



「んー、分かった…、」





(ふー良かった。)




「雪菜にキスしたらな。」


「…?!」






そう言ったたっくんは
知らない間に私と距離を縮めていて、



私の頬にキスをした。




こういう事に慣れてない私は、
ばっふんと頭が沸騰してしまった。





「ほら、もう寝な。」


私の頭をポムポム撫でてくるたっくん。





(そう言えば…)




「たっくんっ…!!
たっくんは、何か欲しい物ってある?」




そう聞くと、たっくんは
意地悪な笑顔で、





「雪菜が欲しい。」






「んじゃお休み。雪ちゃん。」と
わざとらしく“雪ちゃん”と呼んで
私の部屋から出ていったたっくん。




「私が…欲しいなんて…言われても…」




ふと、ドレッサーを見ると
少しにやけている自分の顔が。




(うー。ダメダメ!!にやけちゃダメ!!)




頬をペチペチ叩いて
私は布団に入り無理矢理寝た。