目が覚めると、私は
自分のベッドにいた。
横には、私を腕枕している
たっくんの姿が。
「えっ…。」
え…。
待って。私、たっくんと…、
いやいや。違うって。
え、でもたっくんが腕枕してるし、
えー…っと…?
私が混乱していると
「…雪菜…」
(えっ…起きた?!)
「たったっくん…!!ち、違うのっ!!
これはね…えと…あの、そのっ…!!」
あれ…?
なぜか聞こえてくるはずもない
規則正しい寝息が…聞こえてくる。
(…寝てる?!)
え…でもさっき雪菜って…。
てことは、寝言…?
(か…可愛い…。)
「私のこと…助けてくれてありがと。」
小声でそんな事を言っても
たっくんに聞こえてるはずもなく。
時計を見ると、そろそろ
夕飯の時間になる頃だった。
(やば…。もう行かなきゃ…。)
私は、たっくんを起こさないよう
布団をかけてあげて、自分の部屋を出た。