「おかげで長官からは、ガセネタを流したと、こっぴどく叱られるし……」


そう言って、ジョンは元気なく肩を落とした。


「ベタ星人が笑いが原因で死んだのは事実なんだから、ガセネタってのはあんまりよね」


てぃーだが、落ち込むジョンの為にフォローを入れる。


しかし、これで
『アメリカでベタ星人を撃退→その結果を受けて日本政府でもお笑い大作戦決行』という、シチロー達の目論みは見事に崩れ去ってしまった。


アメリカ政府がジョンの情報をガセネタと判断してしまった今、このベタ星人の弱点を知る者は、シチロー達5人だけである。


「よし!こうなったら、オイラ達だけでやろう!」



暫く、黙ったまま椅子に座って何か考え事をしていたシチローが、決意に満ちた表情で立ち上がった。


「えっ?ここで漫才大会でもやるの?シチロー」


いまいち状況が飲み込めない子豚が、シチローに説明を求めた。


「こんな所で漫才やってどうするんだよ!
わかった。これから、みんなに説明するから♪」


シチローは、頭に浮かんだその作戦を得意げに他の4人に語り出した。


しかし……こんな風にシチローが立てる作戦は、今まで一度だって計画通りに進んだためしがないのだが……