「どうした、出ないのか?」
「あ……」
お義父さんに言われて、私は恐る恐る通話ボタンを押した。
「も、もしも……」
『遅い。もっと早く出ろよ』
カチンッ。
こいつっ…!!
「すみませんねぇ!出るのが遅くて!」
なんなんだこの俺様野郎!!
人の気も知らないでっ!!
「で?なんの用?」
『あぁ、仕事が早く終わったから今から帰るわ』
もう終わったの!?
早すぎない!?
そんな私の心を読み取ったかのように、愛音はふっと鼻で笑うと
『俺は天才だから、なんでも早く片付けられんだよ』
……。
だから、なんなの?この俺様。
「あーそうなの。じゃあ気をつけてね、じゃ!」
それだけ言い捨てて通話を切った。
と、同時に少し後悔した。
可愛げなかったな、私。
なんであんなに強く言っちゃったんだろう。



