「風呂入ってくる」
逃げるように風呂場に行き、服を脱いだ。
シャワーを浴びながら考えた。
真冬にキスが初めてではないのかと聞かれ、正直焦った。
本当のことを言うべきか、言わないべきか……。
けど、隠したところで、もし本当のことがバレたとしたら、真冬はきっと、もっと傷つくと思った。
だから、本当のことを言った。
けど、やっぱり真冬は傷ついたような顔をした。
傷つけたくはなかった。
なぜだか、真冬のことになると落ち着かない。
真冬の表情一つに、俺の心は動かされる。
初めて女を傷つけたくないと思った。
嫌われたくないと思った。
泣き出した真冬にすごく焦ったけど、アイツが俺となら平気だと言ってくれたから、すごく安堵したんだ。
なるべく大切にキスをしたつもりだ。
真冬の唇は少し震えていて、凄く柔らかかった。
触れただけでも、俺の理性は奪われた。
唇を離した後、ふわりと笑った真冬をどうしようもなく抱きしめたくなったのは、一時的なものじゃない。
昨日から、笑顔を見るたびにアイツにドキッとして、抱きしめたくなるんだ。



