「おい、真冬?」
泣いた私を心配そうに見る愛音に、少し笑った。
好きになりかけていたから、初めてじゃないと聞いて悲しかった。
好きになりかけていたから、私を心配してくれて、すごく嬉しかった。
「愛音、ごめん……大丈夫だよ」
涙を拭って、愛音に笑いかけた。
心配させちゃってごめんね。
私は、大丈夫だよ。
「愛音となら、平気……」
「……わかった」
愛音は私の頬に手を添え、親指でそっと私の顎を持ち上げる。
ゆっくりと近づいていく距離。
バクバクとなる胸は止められないけれど、今はそれも心地よかった。
あと数センチというところで、私は目を閉じる。
愛音の甘い香水の香りがふわっと香り、私を酔わせる。
「んっ……」
そっと遠慮がちに触れた唇。
触れるだけだった唇は、だんだんしっかりと重なった。



