「マジ焦った……ごめん華奈!」
「いきなりいなくなっちゃうんだもん……。こんなところで一人にしないでよー……」
少し涙目になって奏くんに抗議するその子は、本当に可愛い。
目がくりくり。
身長も少し小さいし、ほわーんとしてる子。
「真冬ちゃん、こいつ俺の幼なじみで婚約者の佐倉華奈。
婚約者っていっても、真冬ちゃんと同じ一般家庭の子で、俺の彼女」
婚約者さんだったんだ!
「初めまして、五十嵐……じゃなくて、南野真冬です。よろしくね」
そう言って手を差し出すと、
「あ、私……佐倉華奈です。ま、真冬ちゃんが同じ一般家庭の人だって聞いて、話して見たかったの。
だから、その……嬉しいです」
そう言って、照れたようにギュッと私の手を握ったんだ。
が、我慢できないっ!!
「可愛いーーっ!!」
私は思いっきりギューっと華奈ちゃんを抱きしめた。
「ま、真冬ちゃ……」
「よろしくね、華奈ちゃん!いっぱい話そう!?」
「はい!」
なんでこんなに可愛いのー!?