会場は沢山の人で溢れていた。
綺麗なドレスを着た大人から同い年くらいの女性。
スーツを着こなした若い方から年をいったダンディな方。
「愛音、この人達って全員企業の人?」
「まぁ、そうだな。財閥の人、コーポレーションの人、またその御曹司やら令嬢だな」
ひぃーっ!
何か失敗したら、取り返しのつかないことになりそう……。
会見の時と同じように挨拶をし、そのあと愛音と一緒に挨拶をしに回った。
ひと段落ついたところで、ずっと尖らせていた神経を休める。
「おーい、愛音!真冬ちゃん!」
明るい声が聞こえて、呼ばれた方に顔を向けると、奏くんがいた。
「お疲れ様ー!愛音は慣れてるだろうけど、真冬ちゃん疲れただろー」
「はい、すごく」
私が答えると、敬語じゃなくていいよー、と笑った。
なんか……奏くんの笑顔みてると癒されるかも。
犬みたいなんだもん。
「それにしても、ホント真冬ちゃんて可愛いわー!愛音の隣がこんなに似合う子、絶対いないでしょ」
か、可愛くないよ!
「奏、お前華奈は?連れてきてんだろ?」
華奈?
すると奏くんはしまった!という顔をして、慌てて駆け出して行った。
少しして戻ってきた奏くんの隣には、可愛らしい黒髪のロングストレートの女の子がいた。



