い、今可愛いって言った!?
愛音が……あの愛音がっ……!?
口をポカーンと開けて硬直していると、そろそろお時間です、と案内人さんが部屋にお迎えに来た。
「早く行くぞ、アホづら」
愛音はそう言って部屋を出て行く。
あ、アホづら〜!?
やっぱり嫌なヤツ!!
私は愛音の背中に向かってべーっと舌を出す。
「変な顔してねぇで早く来いよ」
な、なんで分かったのっ!?
エスパー……。
これ以上何かやっても見透かされるだけだな……。
私はよしっと気合を入れて部屋を出た。
「こちらでお待ち下さい。ドアが開きましたら、壇上にある椅子にお座り下さい」
うわ〜……どうしよう、緊張してきた……。
「なに、緊張してんの?」
「当たり前でしょ?こんなことやったことないんだから」
この扉向こうには、沢山のマスコミがカメラを持ってスタンバイしてるんだよ?
テレビでしか見たことない、カメラのフラッシュがすごいんだよ?
そんでたくさん質問とかされちゃって、馴れ初めとか聞かれちゃったりとかして……。
「なんでそんなに平気でいられるの?」
「別に。慣れてるから」
慣れてる!?
「ガキん時からパーティーとかでスピーチさせられてたんだよ」
あー、そういうこと……。



