「全く、急に走り出すなよなー……って、誰!?このめちゃくちゃ可愛い子!!」
今頃気づいたのかよ。
遅すぎんだろ。
「あ、愛音」
真冬が隣でクイッと俺の袖を引っ張る。
「あぁ、コイツは新垣 奏。新垣財閥の次期社長で、ガキの時からの付き合いなんだ」
真冬はそうなんだ、と納得すると、奏に向かって自己紹介をした。
「初めまして、五十嵐 真冬っていいます。奏くん……でいいですか?」
「え……あ、うん……」
奏のやつ、真冬に見惚れてやがる。
「奏、真冬は今日から俺の嫁になる」
その瞬間、奏が固まった。
「へ?よ、嫁?」
「そう」
「今日から?」
「あぁ」
「こんな可愛い子と?」
「しつけぇな、そうだっつってんだろ」
何回聞くんだよ。
「マジかよーーーっ!!」
そしてうるさい。



