「私、そのうち恥ずかしくて死ぬんじゃないかな……」





部屋に戻り、ソファに寝転びながらボソッと呟く。




だって、相手が相手でしょ。



あの愛音だよ?

無駄にイケメン過ぎな愛音だよ?





そういえば私、愛音の名前聞いた時、初めてって感じしなかったな。



どこかで聞いたことあった気がしたんだ。




んー……どこで聞いたんだろう?




「……あっ!!」





しばらく悩んで思い出した。



そうだ、学校の皆が騒いでたんだ!

南野グループ財閥の若社長でイケメンだって大騒ぎしてた。



私は男に興味がなかったからスルーしてたんだ……。




確か、テレビとか雑誌で載ってるとかって言ってたっけ……。




私はリモコンでテレビをつけた。




チャンネルを回していると……。



「こちら南野財閥の若社長であります、南野愛音さんが通う学校です。

愛音さんはその甘いルックスで度々雑誌やテレビで特集を組まれるなど、多くの女性から高い人気を……」





女性のレポーターと、キャーキャーと騒ぐ女子の皆様の姿。




愛音って……想像以上にハイスペックな男だったんだね……。