「はい、これ」
ん?
愛音さんのお父様に手渡されたのは、何やら折り畳まれた紙。
……もしかして。
恐る恐る開いてみると、思ったとおり、婚姻届の文字。
「うそーん……」
はぁ、とため息をつく。
ホントに結婚するのか……。
「真冬ちゃん、俺の名前言ってなかったね。南野誠史(せいし)。よろしくね」
誠史さんか。
「俺のことはお義父さんって呼んでね。今日から俺の娘になるんだから」
「あ、はい!」
お義父さん……まさかこんなに早く出来るとは……。
「真冬くん、私のことはおじさまと呼んでくれ」
「親父、ふざけてんのか」
「ふざけとらんわ!わしは娘がずっと欲しかったんだ。なのに孫まで男とは……。まぁ、愛音は可愛いから許すがな」
「俺は可愛くなかったってか!?」
「生意気に育ちやがって。みろ、愛音はあんなにイケメンに育ったってのに、お前は老けたツラになっちまってよ」
な、なんか親子ゲンカ始まっちゃったんだけど。



