side 愛音



真冬が家に来てから、一ヶ月が経った。




「愛音のせいで時間なくなっちゃったじゃん!」


「お前が早く着替えないからだろ」




俺たちの関係は相変わらずで。


毎日の言い合いは、もう恒例みたいなもん。



真冬もこの生活に慣れてきたようで、俺の両親がイチャついているところを見ても動揺しなくなった。



最初はキスしてるところを見ただけで叫びそうになってたのに。



慣れって怖い。




けど、




「…ん…っ……」




俺とのキスは未だに慣れてない様子。



そういう俺も、真冬とキスしてる時は毎回ドキドキしてんだけど。




なんつーか、真冬とキスすると、すぐに理性がぶっ飛びそうになる。



あの柔らかくて弾力のある唇に、ずっと触れていたいと思うんだ。




……こんなんだから変態とか言われるんだよな。




でも俺だって年頃の男だ。


これくらい許してほしい。