Name ~ 名前なんていらない ~









「だけどね、陽茉莉のことも、憎いんだよ」




私…?




「俺の1番嫌いな名前を、好きって言ったお前が憎いよ。」





だからさっき…――



「…じゃあな、”桜井”」







苡槻は、そのまま歩いて遠ざかって行った。









―――憎い。



何度も頭の中で繰り返される、苡槻の言葉。



繰り返されるたびに、きゅっと締め付けつけられた様に痛む胸。





誰か助けて……――