「鈴香~。昨日、 来れなくてごめんね」 日曜の朝、 私は鈴香に謝りながら 病室に入った。 昨日は、夏休みなのに 学校に行かないといけない、 私の嫌いな全校出校日だった。 学校からは 午前中で帰ってきたんだけど、 疲れて寝ちゃって……。 起きたのは、夕方の5時。 病院まで行く気力がなくて、 昨日は病院に行けなかった。 「お姉ちゃ~ん」 鈴香は、相変わらず 怜奈ちゃんと遊んでいる。 でも―――ひとつだけ、 いつもと違うことがあった。