「…せんぱ…」
 
 
 
 
 
 
「…これで終わりだ」
 
…え?
 
…何て言ったの?
 
「…要の事すげー好きだった。
 
誕生日おめでとう」
 
そう言うとあたしに背を向けて
歩き出した
 
 
先輩、何言ってるの?
 
さっきまで二人で笑ってたのに…
 
「せ、先輩、待って…」
 
あたしの呼びかけに振り返る事なく夜の闇に姿を消した
 
 
 
頭がついていかない…
今日、朝からデートして先輩の家にも呼ばれて…
 
あたしの食い意地に呆れながら
それでも浴衣姿を見てかわいいって言ってくれて…
 
ついさっきキスをして…
 
それで、それで…
 
 
 
『…これで終わりだ』
 
 
 
涙が止まらなかった