お腹まで響く花火の音と胸のドキドキが重なって、 私の体は忙しかった。 花火が響いているのか、 激しくドキドキしているのか途中からわからなくなった。 「綺麗だねー!!」 「この場所最高だよ!」 盛り上がる中、 目が合った。 振り向いた相川君に、 私が相川君を見ていたことがバレたかな。 「ちょっといい?」 そっと近付いた相川君が、 私の浴衣の袖を少し引っ張った。 ドッキーーーン。 花火以上に響く心臓の音。