「じゃあ、また放課後ね。」 「うん!」 栞奈とさくらが手を振りあっているのを遠巻きに見る。 クリスマス……か。 くだらね。 「奏お兄ちゃん!」 俺の名前を呼んで近くに駆け寄ってくるさくら。 「何?」 しゃがんだ俺の耳元でさくらがこっそりささやいた。 「おねーちゃんのこと、くりすますに誘ってあげてね?」 「…………。」 「また後でね。」 少し栞奈に似た笑顔を浮かべて、 さくらはまた保育園の中へ入っていった。