そのあとはすぐ部屋に戻り、 さくらと一緒に遊んだ。 喉の奥につっかえてる何かを 何度も呑み込もうとしたけど、どうしてもできなかった。 世界中のすべての人が私のこと好きならいいのに。 そうすれば誰を好きになっても両想いだから。 その夜、そんな自分勝手な妄想をしてみたりした。 ***** 次の日、佐伯くんに直接「付き合えない」と謝った。 佐伯くんは悲しそうに「これからも友達で」と言って笑ってくれた。 そして、 奏とはどことなくギクシャクしたまま 季節は11月になった。