私も無言で掃除機をかけ始める。 私だって…… さっきはちょっと奏に会いたい、って思ってやったけど、 まだ佐伯くんをバカにしたこと、 許したわけじゃないんだからね! 一通り掃除を終え、 洗濯物を持って一旦1階へ下りる。 「ハァ……」 息が詰まりそう。 いつもならすぐにどーでもいいことでからかってくるのに。 そんなに怒ってるのかな……。 だんだん不安になってきた。 私……まさか奏に嫌われた!? それだけは嫌っ…… 急いでまた奏の部屋に戻り、恐る恐る奏の前に立った。