「村を守りきった祝いに、宴を開こう!」

「そうじゃ、今すぐに宴を開くのじゃ! 男たちは早く酒とごちそう持ってきな! 私も飲み明かすよ」

そんな七瀬くんの隣に、セツ婆が素早く現れてみんなをあおる。

私は思わずふき出した。

セツ婆がのりのりで声を張り上げて、やる気満々に腕を突き上げていたから。

私はお腹を抱えて笑い、あまりのおかしさに目尻に涙をためる。

みんなも転げ回りそうに大笑いする。

「セツ婆は俺らより元気だな!」

「お前より私の方が飲めるわ! ぐずぐずせんと、持ってきんしゃい!」

男性陣からあがった声に、セツ婆はしかめ面で尻を叩く。

「はいはーい! 只今持って参ります!」

数人の男性たちが弾かれるように屋敷へと駆けていく。

「さあ飲むわよー、今夜は!」

「ぶっ倒れるまで飲んでやる!」

わいわいと笑いの花が咲く。