胸の中で凍っていた、憎しみや悔しさが、優しくほどかれて溶けていく。
かわりに、優しい気持ちが胸に溢れていく。
気づけば、体も心も痛みが癒えていく。
その瞬間、私は目をみはった。
紫希が片手に握る刀の刃が、根元から先端に向けて、黄色の光を這わせていくのだ。
そしてやがて、刃全体が光に包まれて、眩く輝きだす。
私たちは息をのみ、その刀に釘づけになった。
信じられないほどの力をみなぎらせて、みるみるうちに天へとのびていく刀。
はっとして大砲の方を見れば、大砲の口にまで紫色の光が迫ってきていた。
「さあ発射だ」
光の向こう側で琴弥の声がとどろいた。
紫の光が爆音を轟かせ放たれる。
藍色の空が、毒々しい紫色に、一気に塗り替わる。
悪魔のような唸り声が、村中に響き渡る。
醜い紫のエネルギーが視界を埋め尽くす。


