見開いた目に映ったのは、エンジの着物に燃えるような赤毛。
ギラギラと光る視線が響へと突きたてられていた。
「乱麻くん……!!」
私は大声で叫ぶ。
でも私の体は更に強く、響におさえつけられて前には出られない。
「そいつを片付けろ」
響の冷酷な声が庭にいたふたりの烏天狗へと飛ぶ。
ふたりの烏天狗はまわれ右をすると、乱麻くんへ向けて腕を振り上げた。
「危ない!」
私がそう絶叫したのもつかの間、乱麻くんの手が目では追えないほど素早く動き、あっという間にふたりが崩れ落ちたのだ。
振り抜いた乱麻くんの手が天めがけて掲げられている。
するどい銀色の爪が太陽にギラリと光る。
「次はお前の番だ、総代とやらの弟!」
乱麻くんは声を轟かせ、まるでヒョウのように四つん這いになった。


