「あれ~お付きの者はいないの? 油断しすぎじゃない? 舐められたもんだね、あははは!」
響のけたたましい笑い声が反響する。
開け放った障子に手をかける響。
すると、まるでおもちゃのようにがたつかせて遊びだす。
壊れそうな障子の悲鳴に、跳ねあがりそうな体を私は必死でおさえる。
怖い。
怖くてたまらない。
でも私は震える手に痛いくらい爪をたてて、大きく口を開いた。
「あなた、なんでここに来たのよ!? はやくこの村から出ていって!」
全身の力をひねり出して声にする。
本当は足がすくんでいる。
全身がガタつきそうだ。
でも、ここで私が崩れるわけにはいかない。
私は足を踏ん張らせ彼を睨みつける。
一歩も引くな。


