そうして、ただただついて歩いてきただけの私は、容赦なく降り注ぐ光を浴びた。
紫希の背の向こうに広がるのは見飽きた風景。
私がいなくても、葉一枚落ちていない掃き清められた境内。
朱のはがれおちたみすぼらしい社。
今でこそ存在感を増すしなやかで美しい姫巫女像。
うちの神社だ。
乾燥した砂が音をたてた。
壁のようにそびえていた紫希がすっと膝まづく。
続いて七瀬くんに乱麻くんまでもが、ひれ伏した。
「正信さん、お久しぶりです」
邪魔するもののなくなった視界から、たった数メートル先に袴姿の男性を見る。
その人は一瞬だけ私の目を見た。
疲れたみたいにしわが増えた顔。
私は目を逸らす暇もなかった。
私の顔から表情が消えさる。


