心が震えた。
“真の姫巫女となった”
そう言われると、胸が焦げるみたいに熱くなる。
顔を下げるのが怖くて、私は紫希の方ばかり見つめた。
けれど、紫希は顔を逸らし、尚且つ俯いて、私を見ようとしない。
私はひとり眉をひそめ、少しずつ俯いた。
第二ボタンまでちぎられているブラウスの襟元が、ピタリと合わせられている。
私はだるい腕をあげ、左側の襟だけを恐る恐るめくった。
すぐに見開いた目が、揺れまどう。
「消えてる……」
私は夢中になって鎖骨の辺りに指を走らせた。
いくら見ても普通の肌をしている。
あのイヤだった妙な形の痣の跡形すらない。
何度も疼いて、私にその存在を忘れさせなかったあれが、きれいさっぱり消えている。
私はがくりと首をおり、崩れるようにして布団にもう片方の手をついた。


