私は密かに顔をしかめる。
厳格な彼らしいといえばそうかもしれないけれど、彼らしさがどこにも染みついていない気がする……。
私がそうしている間にも、彼は私を布団の上に戻していた。
「とりあえず今はなによりも、自分の心配をしてくれ。体力はほとんどないはずだ」
物静かに言いつけられ、大人しく布団の上にぺたりと座りこみ目を瞬かせる私。
そういえば、力が入らなかった。
目の前でためしに拳を握ってみるけれど、どんなに力をこめても手の平に爪はくいこまない。
「私なんで……。私、あの変な光を出したから? あれが、私の力ってやつなの?」
紫希はそんな私の手を覗き込み、重げに口を開いた。
「ああ。もう勘付いてる通り、お前は今日ついに、真の姫巫女となった」
私はかたわらに座る紫希を見上げる。
弱々しくなったオレンジの光のベールが、紫希の肩を焼く。
「見てみろ、胸の痣を」


