冷たい銀色に光る瞳に息がつまり、私は瞬きすらできずにかたまっていた。
緊張する足が震えて、床が鳴く。
つい肩が跳ね、こめかみに冷や汗が伝う。
お母さんが死んだ本当の理由なんて、まだ信じ切れていないのに。
見返りや対価という温度のない言葉に胸が騒ぐ。
恩返しなんてそもそもできてなんかいない。
息が浅くなって上下する私の肩を、彼は突然そっと掴んだ。
「なにもできてはおらぬだろう。死人にはなにも返せぬ。皆、喉元を過ぎれば忘れてしまう。たとえどんなに大きな犠牲を払ってやっても、所詮は他人事。恩は、忘れるものだ」
一瞬だけ、切なげな睫毛のシルエットが彼の頬に落ちる。
自分で言ったくせに、なぜそんな悲しそうな顔をするの?
なんで、そんなにもさみしいことを決めつけなければいけないの?
私は慌てて首を横に振ろうとしたけれど、彼は間髪いれずに声を荒らげる。


