狙われし姫巫女と半妖の守護者



心があんなにも寒かったのに、今はさんさんとあたたかい。

こんなにも、ほっとした瞬間は久しぶり……。

私はその胸に抱きながら、私に合わせるようにゆっくり歩きだしてくれた九条くんのあとを歩み出した。

私はたった三冊の資料を抱え、彼のあとを言葉もなくついていく。

ちょっぴり盗み見た彼の背中は、頼もしく広くて、瞬時に顔を伏せた。

見ただけで心がくすぐったくなる。

こんなきれいな容姿の彼に、あんなさりげない優しさをもらったら、ドキドキしてしまうに決まっている。

三冊しか持たせない彼の優しさはずるすぎて、チョコのように甘い。

時折横を通り過ぎる女子生徒の鋭い視線がささる。

なるべく壁際を歩く私は肩身が狭かった。

こんな優しさを振りまいてしまうから、女の子はみんなきっと好きになってしまうんだろうな。

なかなか罪作りな人である。