狙われし姫巫女と半妖の守護者



先生なんだから、毅然と注意をするのは当たり前だってわかっている。

けれど、相手が雨宮おじさんだから、胸が余計にチクッとした。

教科書をぱらりとめくりながら、私はまた首を傾げる。

それよりも、さっきまで見ていたのは、夢?

こめかみのあたりがズキズキと痛んで、頭に手をやった。

見えないものから発せられる声なんて聞いた覚えはない。

だけど、違和感がある。

私は幼い頃森に入って、お父さんにこっぴどく叱られた記憶は鮮明に残っている。

あの夢と同じ、ちょうど幼稚園生だった頃のこと。

森に入っちゃいけないとお父さんに言われていたけれど、タンポポやらペンペン草やらを探しにちょっとだけ森に入ったんだ。

ちょっとだけにするつもりだった。

でも気づいたときには日が暮れていて、急いで帰ろうとしたのに、うちの神社がどこにも見えなかったんだ。

そう、あの夢と同じように、出口が見えなくて……。