そっと強く摘み採ってみようか。

ぽつりと咲き誇る美しき華々を
闇の中で鮮やかに咲き誇る疾しき華を。





定めし唯一の道理に背くそれを、人は華麗だと感じる

馴染みもしない、未知の華を
本能のように求めあう。







故に、我らはそれを引き裂くのが使命

剣を手に取り、斬り裂き、抉る



その先に浮かぶのは、闇に紛れし人々の欲と願望。

黄昏に純粋に、真実を求めようと我らは足掻く





しかし、其れは意味無く天を仰ぐのみ。

さらりと躱され、無と化され



それを悟らぬ人々、我らを咎人と呼び世から去れと見下し吐く。







唯一の明かりが消え去り、純粋なる闇と化した現実に



引かれ合う心と望。





流されし我らの想いは居場所を無くし夢の狭間へと追いやられ、いつしか滅亡していた。














我らは咎められし人







さあ、そっと優しく摘み採ってみようか。

ぽつりと咲き誇る哀しき華々を

夢闇に渦巻く荒々しき華々を。














END