__キィィィィィ!!!!!!ドンッ!!!!


俺は知らず知らずのうちに走りだし、横断歩道の近くまで来ていた。


そんな中で見た光景。


トラックにあたって跳ね返った血まみれの彩奈だった。


俺は驚きと悲しみのあまり、声も出せずその場に座り込んでしまった。


嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。


だれか嘘だと言ってくれ!!!!


「キャァァァァァァ!!!!」


「きゅ、救急車!!!!」


周りの人は驚いて叫ぶ。これは嘘なんかではない。現実だ。


そんな中…


『好きだよ』


そんな彩奈の声が聞こえた気がした。



「…あ、あや、な…??」


俺は彩奈に近づき、消え失せるような声で呼びかけた。だが目を開けてはくれなかった。


「おぃ…あや、なぁ…」


地面に涙が叩きつけた。こんな現実なんて受け入れたくない。


「あやなぁぁぁぁ!!!!」


ついさっきまで笑っていた彩奈がもういない。


もう、彩奈には会えない。


もし神様がいるのならば付き合えなくても、嫌われてもいい…


彩奈を笑顔にさせてください。