中学生になって、色んなことが変わった。

まず、2人の一人称。

私は、カノを守りたいから。少しでも強くなりたい。

強がって、私から、俺にした。

カノはボクになった。理由は教えてくれなかったけど。

そして、カノの顔から心情が読めなくなった。


部活は同じ吹奏楽部だけど、違うパート。

委員は同じ図書委員、登下校も一緒

クラスは別々だけど、俺のクラスにはサクと言うもう一人の心友が居る

カノのクラスにはアヤと言うもう一人の心友が居る。

アヤでもサクでも、俺とカノの間に割り込むことなんて出来ないけど

なんて根拠の無い自信を持って。2人で笑ったな。カノ、覚えてますか?



2人並んで歩く帰り道。

「カノー、俺恋してぇ…」

「ボクもしたいよー…」

「えーなんで。カノはほら、同じパートのさ…誰だっけパンダみたいな人」

「んにゃ?…あーフユキ?」

「それ‼︎

絶対フユキはカノのこと好きだって‼︎」

自信満々に言うとカノは笑って否定した。

けど数日後、フユキに告白された、と言うカノ。

ほら、言わんこっちゃない

そう思いながら見つめると

「うぅ…」

と唸って目を逸らす。

「カノの好きな人は誰なんだ?」

「…居ないよ、そんな人」

何かを隠しているって気付いたけど、凄く悲しそうな瞳で笑うから、聞けなかった。

でも、あのとき聞いたらよかったんだな。こんな言の葉よりも問い質せばよかった。

なにが

「俺はいつでもカノの味方だ」

だ。

なにが

「俺はいつもカノの隣に居る」

だ。

なんで、なんで言ってくれなかったんだよ…