「京君‼︎」

周りの女の子なんて関係ない。

今までそうしてきたじゃん。

「…あず…」
「京君、あのさ…昨日…私を運んでくれたって本当⁇」

少し京君の方に顔を見上げる。

「あ…うん」
「そっか。じゃあ昨日掃除してたって…」
「してたよ」
「…ごめんね。私、知らなくて…先に帰ってた」
「いいよ別に。霜月に送ってもらったんだろ⁇」
「う、うん」
「良かったじゃん」

京君は私の頭にポンっと手を置き、自分の机の方に行ってしまった。

ありがとう、なんて…言えなかったよ。

やっぱり私、嫌われてるのかな。