「お前ら、行くぞ。」 当麻が皆に聞こえるよう、そう、叫ぶ。 みんなが「おう!」と大きな声で返事をした。 当麻は満足そうに笑って、バイクにまたがった。 「早く、後ろに乗れ。」 「うんっ。」 私はバイクの後ろにまたがった。 「しっかり捕まっとけよ。」 そう言って、当麻のバイクは走り出した。 ギュッ 当麻にしがみつく腕に力を入れた。 いつもとは比べ物にならないくらいの早さだった、冷たい風が私の横を通る。