本物なんてあるはずないんだよ。 「高嶺の花が屋上になんのようなの?」 後ろから声がした。 高嶺の花・・・多分、私のことを言っているんだろう。 「あなた―――。」 私は振り向き、男の顔を見た。 この人って・・・・・ 「誰?」 「えぇ、僕のことわかんないの? 黒龍の幹部で有名じゃん。」 黒龍・・・幹部・・・理由の分からないワードがたくさん出てきた。