自然と動く手は
一哉さんをイメージしながら作られていく。


海のように謎めいていて、力強くて…



「…できた…。」


ストラップを付けて完成。



突然、
体が重くなる。



手に力が入らない。

いや、手だけじゃない、
体全体の力が抜けていく感覚に襲われる。



そこで私の記憶は途絶えた。