久しぶりに、教室のドアをくぐった。 その場にいた全員がこっちを振り向いて、おぉっと声を上がる。 「睦月じゃん!!」 「久しぶりー」 「寂しかったぞ、このヤロウっ!!」 様々な明るい声が、俺に届けられる。 なんだか嬉しくなって、俺は微笑んだ。 ・・・だけど。 いつもと徹底的に違う事がひとつだけあった。 俺が、一番に聞きたかった声。 一番に、再開を喜んでほしかった相手。 そして、いつもなら一番最初に喜びの声を上げて抱きついて来ていた・・・のに。