「・・・睦月??帰ってるのか??」 ドアの向こう側から、階段を上がる足音と親父の低い声が聞こえてきた。 俺は急いで、滲んできていた涙を拭きとる。 「・・・おかえり」 平常心を装って、いつもと変わらないように返事をする。 親父の足音が、俺の部屋の前で止まった。 「・・・入っていいか?」 「・・・今、勉強してんだよ」 「なんか、話したい気分なんだよ。 勉強なんて、ちょっとくらいしなくても大丈夫だ」