「さて……龍平。お前、あゆみをどんな目に遭わせてるか言ってみろよ」
「お、俺は何も……」
完全に怯えている龍平のアゴを、バットの先でクイッと上げて、さらに鋭くにらみつける。
「言葉を選べよ? テメェが何も言えなくなる前に、言える事は言っとけ」
そう言った瞬間、バットを軽く下ろして……すぐさま龍平のアゴを、下から打ち上げたのだ。
「ひっ!」
思わず目をそらした私が、再びふたりを見ると……。
龍平がひざを突いていて、その頭に武司さんがバットを乗せている。
龍平! 武司さんには分からないかもしれないけど、カラダ探しの事を言いなよ!
何であんたはいつも、武司さんには何も言えずに黙ってんのよ!
私なんかが出て行っても、何もできない事は分かってる。
こうして心の中で叫ぶ事くらいしか。
「もう一度だけ聞いてやるよ。テメェは、あゆみに何をした?」
武司さんがそう尋ねても、龍平は何も言わずにうつむいていた。
何も言わない龍平に対して、武司さんは容赦なく攻撃を加え続けた。
本気でやっていないのは、腕の振りが小さい事から分かったけど……バットで何度も殴られた龍平は血を流していて。



