「溜めんなよ、誰のせいでもない」 どうして、 こいつは俺の欲しかった言葉が分かるのか。 目の奥に溜まっているのを、ぐっと堪える。 「ははっ、いつの間にそんなかっこよくなったんだよ」 「うるせぇよ」 少し、いやだいぶだけど。 不安とか気持ちが軽くなっていった。 「さんきゅ」 「…あぁ」 あおが目を覚ますまで待ち続けるから。 だから、早く帰ってこいよ。 窓から見えた空には、青空が広がっていた。