俺はこの世界に来たばっかりで、リーダーの事も他のみんなの事もまだよく知らない。

みんながどうゆう経緯でこの世界に来たとか、
どうしてダイキ組に入ったのかとか、

今までどんな生活を送っていたのかとか。


でもみんながリーダーを信頼して集まっている事は知ってる。

だけどリーダーには言えない事がある。


“この世界を壊したい”


もしかしたら、リーダーはずっと苦しんでいたのかもしれない。誰にも言えない悩みを一人で抱えて………。


だけどリーダーは俺に打ち明けてくれた。
だから俺に出来る事をしようと決めた。



『…………リーダー、みんなに言う事はできないの?』

簡単な事じゃないって分かってる。でもみんなだって理解してくれるかもしれないし。

そんな事を思っていると、リーダーは静かに喋り始めた。



『俺がここに来たのは1年前。
その時この世界にはたった3人の住人しかいなかった』


『3人………』


『でも徐々に新しい住人が増えていって、俺がここに来て2ヶ月後に来たのがガンタだった』


『…………』


『馬鹿で一緒にいて飽きない奴だと思ったよ。その1ヶ月後にユキ、次にノリ、そしてアンナ。いつの間にか周りからダイキ組と呼ばれるようになった』


『そうだったんだ』


『みんなと居ると時間なんてあっという間に過ぎていったよ。楽しくて、この生活がずっと続けばいいと思ってた』


リーダーは楽しかった思い出を振り返って笑みを見せたけど、すぐに表情が一変した。


『…………だけど俺は気付いちまったんだ。
この世界のカラクリにな』


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐カラクリっ!?