『次入ったら殺す』
カシワギがメグを睨み付けた。第3者の俺でさえ恐怖を感じるのに当の本人は全く動じてない。
『どうぞお好きに。なんかあんたと話してんの飽きちゃったからもう行くわ』
メグは唐突にそう言って、カシワギに背を向けた。
『それはこっちの台詞だ』
再びカシワギがため息をつく。
……………あれ、なんか終わったっぽい?
とりあえず大事(おおごと)にならなくて良かった
『行くわよ、ユウキ』
メグが俺を見て名前を呼んだ。
『あぁ………う、うん』
カシワギと2人になっても困るし、メグに話しがあったから丁度いいや。
『待てよ』
俺の背後で嫌な視線。
『そいつにはまだ話しがあるから置いてけ』
そうカシワギは付け加えた。
お、俺……?いやいや、もういいだろ。
早くこの場から去りたい。
俺が1人であたふたしていると、助けてくれたのはやっぱりメグだった。
『駄目よ、ユウキはあたしが連れていく。
それとカシワギ。あんたに一言だけ言っとく』
『……』
『あたしはあんたのやり方や生きた方を否定しないけど、やり過ぎて自分を見失うんじゃないわよ』
明らかに意味深な言葉。その意味が俺に分かる訳がなく…………
『てめぇに言われなくても分かってるよ』
カシワギは乱暴に、そして今まで見た事がない顔で言った。
『もしあんたが道に迷ったら……………
あたしが道案内してあげてもいいよ』
『……チッ……』
な、なんだ?何の話しをしてるんだ?
全然理解出来ないんだけど…………。



