さっきまでカシワギの話をしていたせいか妙にソワソワしてしまう。なんでこうタイミング悪く会っちゃうのかな……。
『そんなに急いでどこ行くの~?』
いつもと変わらないカシワギのテンション。やっぱりリーダーが話してくれた過去のカシワギとは別人だ。
『別に……』
俺は戸惑いを必死で隠していた。
『なになに、俺も一緒に付いて行ってあげようか?』
俺をからかうカシワギの一言。それを聞いてカシワギの仲間達がクスクス笑っている。
『………』
やっぱり俺の思い過ごしかも。リーダーとカシワギには何かあるんじゃないかって思ってたけど、
カシワギはカシワギ。
本当にカシワギが変わってしまったのなら、
リーダーと仲良くなれるはずがない。
昔は友達だったとしてもお互い合わなくなって、
折り合いが悪くなっただけの事。きっとそうに決まってる。
俺はカシワギを無視して、スタスタと歩きはじめた
『待てよ』
その時ガシッと肩を強く掴まれた。
『な、なに?』
『なにじゃねーよ、返事は?』
『…………返事…?』
俺は言ってる意味が分からなくて困惑していた。
『は?俺の仲間になるのか、
ならないのかの返事だよ!』
……………あ、そうだった。
カシワギの仲間になれって誘われて、返事をしてないままだったんだっけ。
カシワギには悪いけど、すっかり頭から抜けてしまっていた。
『俺は仲間にはならないよ』
あの時は即答出来なかったけど今なら出来る。
キレられても脅されても、俺は揺るがない。



