『どこに行くんですか………ってか名前……』


先に名乗ったのに、まだ教えてもらってない。
名前を聞かないと会話するのに困るし………。



『メグミ』


『え…………?』

聞き間違いじゃないかと耳を疑った。思わず足を止めた俺は数秒後に声を大にした。


『メ、メグミ!?』

まさかと思いながら再度確認する。


『うるさいわね。あたしがメグミじゃ悪い訳?』

本当にこの人がメグミ?

同じ名前で別人って事もあり得るだろうけど……
リーダーが言ってた自己中な部分は一致するかも。

すでに手に負えないオーラが出してるし。


『あ、俺……メグミに会えって夢で……』

『呼び捨て?』

『え………いや……』


『これからはメグって呼んで。後を敬語もなし!
分かった?』


話しが全く前に進まない。リーダーがオススメしない理由が分かる気がする………。


『じゃ、聞くけど………さっき俺の事ユウキなの?って聞いたけど、それってどういう意味?』

色々聞きたい事はあるけど、先ほどの疑問をぶつけてみた。


『あんたが本物のユウキなら、あたしはあんたの事よーく知ってるわよ』


『本物のユウキって……?』


メグはニコリと笑うだけで答えてくれなかった。