涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。



気づいてくれたことを喜ぶべきか、めんどくさいと呆れるべきか。



「……別に、気にしてないけんいいもん」



これは、本当。


誰かが悪意を持ってやったことだとしても、本当にどうだっていい。


ただ体操着もまた買ってもらって、ペンケースもまた買ってもらうことになるから叔父さんたちには悪い……とは思ってる。



「他になくなったものは?」


「体操着だけやけど……。でも本当にどうでもいいっちゃん」



いじめられてるとは、思わない。

イタズラなら殴ってやりたいけど。



「どうでもいいって……」



レイが頭を抱える。



「レイが気にすることやないよ」


「気にするし!!アホ!!」



あ、あほってなん!?