苦しそうにしゃがみこんで胸をおさえるレイの背中を一生懸命にさすった。


レイ…っ。レイ…!


だんだん落ち着いて来たレイの呼吸。

レイが壁に背中をあずけるように座り込んだ。



「ごめんな…サク……」


「どうして……?なんでウソなんか……!」



力なく笑うレイを涙を流しながら見た。


どうして?

あの時、手術は成功したって!


よくなったって言ったじゃん!



「……ウソはついてない。手術は成功したっちゃけど、こうしてたまに発作はあるんよ」



それって……治ってる、の……?



「大丈夫やけん。心配かけてごめん」



私の髪を撫でるレイの手を掴んだ。



「レイ……ウソ、ついてない?」


「ついてない。本当やから」